松本人志のドキュメンタル・シーズン2に感動した

HITOSHI MATSUMOTO Presents ドキュメンタル シーズン2を今さっき見終わった。

正直、僕は滅茶苦茶面白かった。

ネタバレになるので誰が優勝したとかは書かないが、とにかく面白かった。

ラストは本当にお笑い史に残る映像だったと思う。

勿論、シーズン1も見ているがシーズン2の方が圧倒的に面白かったので、1があんまりだった人も見てみてほしい。
僕は1も好きだったので、そもそもこの企画が好みなんだと思う。

テレビのお笑いが超好きだった僕が、最近はyoutubeとかアニメとかに時間を割いていてなんとなく切なかったし罪悪感があった。
お笑い芸人さんって凄いのにな、と。

ユーチューバーを悪くいう訳ではないが、そういう人よりも圧倒的にテレビに出ている芸人さんたちは面白いのだ。

しかし、テレビで活躍する芸人さんはネットとは距離があるので、どうしたって叩かれてしまう。
何かを発言する場所として、ネットというのはその特性的に強すぎる。テレビよりも速度が速い。鮮度がある。
だからネットよりで仕事をしてない人はネットよりで仕事をしている人よりもどうしても悪く言われやすい。
そして、どんどんテレビ離れが進んでいく。

これは仕方ない。テレビなんていうのは今やスマホのアプリ一つ程度のコンテンツだ。
ただ、その中に生きている芸人さん、タレントさんは、別に場所がどこになろうが、本来、関係ない。

ただ、テレビが一番すごかったからテレビだったというだけだ。
そういった意味でこのドキュメンタル・シーズン2は記念碑的な作品になったと思う。

間違いなくお笑いのトップ集団の一員であるダウンタウンの松本人志がプロデュースした企画が、アマゾンプライムというネットの媒体でテレビの規制では出来ない事をして、本当に文句なく面白かった。

これは事件だ。
ネットの媒体に既にたくさんお笑い芸人の人達は出て番組をやったりしているが、本当の第一線の人ではない。
しいていえばニコニコ超会議にビートたけしが出ていたが、ちょっと意味合いが違う。

ネットで新しい事をテレビの大御所がやって、面白かった。これが重要だ。

ビートたけしはビートたけしだ。テレビとかラジオとかネットとかそういうの関係ない存在だ。
ただ、あの年齢になって、そういった空気の読めているビートたけしという人間は本当にすごすぎるとは思うが。そういう感覚って絶対的に年取るとなくなっていくはずなのに。やっぱり化け物芸人だ。

いやはや感動した。
abemaTVで亀田の試合やって盛り上がった時も凄いなと思ったが、あれはやっぱりチープな部分が沢山あった。ショーとしてテレビを超えてきてない。

ただ、ドキュメンタルは明らかにテレビを超えた。

これは凄い事だ。
最近読んだ重松清の本に僕らの時代はテレビで育ったと書いてあった。
本当にそうなのだろう。あの時代の人はやっぱりテレビの影響が強い。プロレス、お笑い、野球、圧倒的に話題の中心はテレビだっただろう。

その中で印象的なテレビに対しての表現があった。

白黒テレビは、自分の画面を使って、「ボクよりこっちのテレビのほうがいいんですよ、欲しいでしょう?」と宣伝しているわけだ。「早くボクを捨てて新しいのに買い換えたほうがいいですよ」と。

~中略~

もしも、いつの日か、テレビを完全に捨て去らせるような新しい「家電」が登場したら、テレビはやっぱり、律儀にその「欲しいもの」を紹介するのだろう。最後の一台になっても、「早くテレビを捨てましょう、早くテレビを捨てましょう」と言い続けるのだろう。そして、おのぞみどおり最後の一台が捨てられたとき、テレビはようやく役目を終えて…。

今、新しくスマホという新しい「家電」が登場した訳だ。
確かにスマホの事をテレビはガンガン宣伝している。よく考えたら奇妙な話だ。
そういえば、地デジに切り替わるときもそうだった。番組の上にひたすら今のテレビは地デジになったらみれなくなりますよ、とメッセージが出ていた。

いつの日か、今、僕らがみているテレビの上に、「地上デジタル放送を終了します」という表示が出るのだろう。

なんかでかいアイパッドみたいなのがリビングの中心にくるのだろうか…それともまた全然違うものがそこに鎮座するのだろうか。

これからはネットの時代だ。もう今はネットがメディアNO1だ。

ネットはどういう風にこれから形を変えていくのだろう。想像もつかない。もしかしたら、なくならないのかもしれない。

ジャーナリストの大宅壮一はテレビなんてみるとバカになるといい「一億総白痴化」という流行語を作り上げた。
新しい何かが出る時、大抵、こういう事は言われるものらしい。
テレビもラジオも漫画もアニメもゲームも悪く言われていた。しかも理不尽に。

そういったものに比べてネット即ちWEBはそれほど悪く言われていない様に感じる。
これは特殊なのだろう。だからもしかしたらWEBは文明の一つの終着点なのかもしれない。

話を戻すが、そんな途方もない事を考えてしまう位にドキュメンタル・シーズン2が面白かったのだ。
ちょっと期待させすぎていたら申し訳ない。
笑いは人それぞれ違うので。

ただ僕は凄い面白かった。

もしかしたらこの番組がテレビアニメにおける「鉄腕アトム」になるのかもしれない。

いくらなんでもそれは言いすぎかww